インフラ海外展開|社会基盤設備

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事業計画 インフラ海外展開

1.事業名称

パッケージ型インフラ海外展開における中核的専門人材養成プログラム開発プロジェクト

2.職域プロジェクトの名称

パッケージ型インフラ海外展開プロジェクト

関係するコンソーシアムの名称(職域プロジェクトのみ記入)

社会基盤整備分野産学官連携コンソーシアム

3.分野名

社会基盤整備

4.代表機関

■ 代表法人

法人名 学校法人 片柳学園
学校名 日本工学院専門学校
所在地 〒144-8650
東京都大田区西蒲田5-23-22

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称 役割等 都道府県名
1 日本工学院八王子専門学校 総括 東京都
2 日本工学院専門学校 調査、研究、開発 東京都
3 中央工学校 調査、研究、開発 東京都
4 福岡建設専門学校 調査、研究、開発 福岡県
5 首都大学東京 調査、研究、開発 東京都
6 株式会社大林組 調査協力、開発 東京都
7 株式会社熊谷組 調査協力、開発 東京都
8 株式会社オリエンタルコンサルタンツ 調査協力、開発 東京都
9 三菱商事株式会社 調査協力、開発 東京都
10 株式会社久米設計 調査協力、開発 東京都
11 日揮株式会社 調査協力、開発 神奈川県
12 財団法人日本国際協力センター 調査協力、開発 東京都
13 財団法j人中東協力センター 調査協力、開発 東京都
14 有限会社リノベイトダブリュ 調査協力、開発 東京都

(2)協力者等

氏名 所属・職名 役割等 都道府県名
小倉 進 仙台工科専門学校 科長 助言 宮城県
山元 辰次 修成建設専門学校 副校長 助言 東京都
皆川 勝 東京都市大学 都市工学科教授 助言 東京都
井料 青海 東日本旅客鉄道株式会社 建設工事部課長 助言 東京都
片岡 潔 大成建設株式会社土木営業本部開発営業課長 助言 東京都
高橋 良文 東京都下水道サービス株式会社 技術専務 助言 東京都
近藤 伸一 オートデスク株式会社 建設ソリューションマネージャー 助言 東京都
本間 盛晃 エーアンドエー株式会社販売推進部部長 助言 東京都

6.事業の内容等

(1)事業の概要

パッケージ型インフラの海外展開は、政府が新成長戦略の国家戦略プロジェクトとして掲げている項目である。現在、途上国を中心にインフラ整備に力を入れいている国が多く、成長分野として大きな期待が寄せられている。しかし、一方で日本は中国、韓国、欧米との受注競争で厳しい状況となっている。本事業では海外で仕事をするために必要な技術、語学等の知識を洗い出し検討を加え、産学官が連携して新たな学習システムの構築にあたる。

(2)事業の内容について (産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトにおける具体的な取組内容)

社会基盤整備コンソーシアムの方向性を踏まえ、社会基盤整備分野におけるパッケージ型インフラ海外展開を行う上で、必要となる人材養成を目的に、育成すべき人材像の設定と人材養成のポイントを明確化し、その上でモデル・カリキュラム策定と基準・達成度評価の実証・開発を行い実践的教育活動の在り方の検討を事業内容とする。また、学習成果が生かされるようコンソーシアム・職域プロジェクト等で開発したプログラム修了者に対し履修証明・単位互換等の仕組みを構築する。

具体的には
◇アンケート調査
①企業ニーズ調査(建設業界に関わらず海外展開しているすべての業種を対象とする)
 調査のねらい・・・日本人技術者が海外で仕事をするうえで必要な技術・技能・知識について調査する。
 調査項目・・・・・・基本能力  コミュニケーション力、常識力、体力 など
           専門能力  実践的な知識・技術・技能 など
           応用能力  マネージメント力 指導・教育能力 など
           海外インフラ  海外インフラの実績 必要な知識 語学力 契約・法律知識 など
 実施時期・・・・・・平成24年9月~10月
 実施方法・・・・・・アンケート・ヒアリング
 対象・・・・・・・・・・500社程度 

②視察調査
 調査のねらい・・・社会基盤整備分野(インフラ)の海外展開を担う現地で活躍する中核的人材像および必要能力・資質を明らかにする。
 調査項目・・・・・・基本能力  コミュニケーション力、常識力、体力 など
           専門能力  実践的な知識・技術・技能 など
           応用能力  マネージメント力 指導・教育能力 など
           海外インフラ  海外インフラの実績 必要な知識 語学力 契約・法律知識 など
実施時期・・・・・・平成24年9月~10月
実施方法・・・・・・視察調査・ヒアリング
対象・・・・・・・・・・社会基盤整備分野で海外で仕事をしている日本人
視察先・・・・・・・・ベトナム 6現場(事業所)

◇モデル・カリキュラム基準の開発
土木・建築分野の基礎科目を習得した学生、社会人に、インフラ海外展開に必要な技術・技能をモデル・カリキュラム化する。また、社会人を対象に、短期教育プログラムの開発や教育プログラムの積み上げにより正規課程の修了につなげることのできる学習ユニット積み上げ方式の構築も検討する。
開発時期・・・・・・・平成24年9月~平成25年1月

◇達成度評価基準の開発
開発したモデル・カリキュラムをもとに、科目ごと習得する項目を上げ、達成度を評価する仕組みを開発する。

◇実証講座
開発したモデル・カリキュラム、教材を用いて、専門学校学生を対象として企業・業界団体と連携した講座を実施する。
 実施時期・・・・・・・平成24年12月~平成25年1月ごろ
 開催場所・・・・・・・専門学校
 対象者・・・・・・・・・専門学校 学生
 参加人数・・・・・・・約20名
 実施時間・・・・・・・15時間程度

◇学習ユニット積み上げ方式による教育プログラムの構築
本事業で開発したモデル・カリキュラム、達成度評価基準をもとに次のことを検討する。
 ①社会人向けの短期教育プログラムを開発し教育プログラムの積み上げにより正規課程の修了につなげることのできる仕組みの構築、さらにジョブカードにつなげる仕組みを検討する。
 ②経済団体、企業、専門学校、専門高校、高等専門学校、大学等の教育機関、職業訓練大学校が参加する学習ユニット積み上げ方式の試行導入による履修証明・単位互換等の多様な学習ユニットの開発

◇成果物
 ①プロジェクト報告書
 ②モデル・カリキュラム基準
 ③達成度評価
 ④授業指導用テキスト(講師用)
 ⑤授業テキスト(受講者用)

◇成果発表会・成果物およびその普及
事業の成果は、専門学校・大学等教育機関・企業関係者を対象として成果発表会を開催し、その普及を推進する。事業の成果物は、全国の工業系専門学校・大学・高専・工業高校約500校に広く配布する。

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

近年のアジアを中心とした目覚ましい発展は、日本の特色である「ものづくり」の大きなビジネスチャンスとなっている。特に都市基盤整備に関しては、日本の技術の高さと組織力を活かす分野として注目されている。
政府が新成長戦略で掲げているパッケージ型インフラ海外展開を行ううえで、工業製品に例えると、日本企業が個々の技術の開発や性能のいい製品を作ることには強いものの、技術や製品を組み合わせて、これまでになかった価値として提供することはあまり得意とはいえないところに問題がある。しかし、従来のやり方の延長線上で技術や製品の単独での売り込みを続けていては、グローバルビジネスはもはや立ち行かなくなってきたということを、多くの企業が実感し始めており、これを打開するため企業がチームを組んでパッケージで展開する方向で取り組んでいる。 また、日本政府も東アジアを中心にODAを含めた援助も表明しており、中東、アフリカの地域を含めてインフラ整備に意欲的なため市場は活発である。
 人材の需要については、海外展開を行っている企業への事前ヒアリングを行ったところ、多くの企業から海外で仕事をするための能力を備えている技術者が大変不足しているとの回答があった。どのような能力が必要であるかについては、語学、実務力、コミニュケーション力、海外の契約知識、各国のスタンダード(仕事の手順・検査方法・設計・積算方法など)、日本のものづくり精神などが指摘された。当然、すべてに精通した技術者を育成することは難しいが、何か一部分のスペシャリストになることは可能である。
 日本の産業が発展した理由として、最先端の技術力を持った技術者、現場の最前線で実践的に業務を遂行する技術者、長年の経験により蓄えた技術力・技能力を持った技術者がそれぞれの役割を果たし、組織的に機能することにより発展した経緯があるため、いろいろなレベルの技術者が必要な海外の仕事では、活躍する機会が必ずあると思われる。

今回の事業において、専門学校は職業教育を主眼に置いていることを考えると、現場の最前線で現地のローカルスタッフを指導する役割、ブリッジエンジニアになるための技術者養成を目的としたモデル・カリキュラム基準の開発・達成度評価基準の開発は非常に意義のある取り組みである。今までの教育は、社会基盤整備のための専門科目がほとんどであり、それ以外の内容は企業が育成する項目としていた。しかし、今回のプログラム開発では企業側ニーズを大きく取り入れる内容であり、新しい視点で、今必要な項目を検討して盛り込みたい。

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

これまで建設業界は国内市場を中心に展開していたため、海外展開ではODA関連事業以外のノウハウを蓄積していなかった。このため世界的にもトップの技術力を持ちながらビジネスに十分結びついていないのが現状である。海外インフラ市場は活発である反面、万全の準備をしなければ失敗も予想される。グローバル市場に参入するためには市場動向調査・知財の保護など取り組まねばならない課題も多く、そのための教育への取り組みや人材育成は不可欠であり、成功している企業から充分なヒアリングを通してカリキュラムの参考としたい。

本事業を推進する必要性としては、
①優れた技術者・技能者の確保
日本の建設に関する技術力は世界的に見ても相対的にトップクラスである。この相対的な技術力は最先端の技術力だけではなく、現場の最前線で実践的に業務を遂行する技術力、長年の経験により蓄えた技術力などすべてに対して優れていることを意味している。今回のプロジェクトは企業・業界団体の助言を取り入れながら、モデル・カリキュラムの開発を行うことで、リアルタイムに現場で必要な技術を科目に取り入れ、即戦力・時代にあった技術者の育成に努めることが出来る。

②社会人にも対応したカリキュラム
現在の日本の就業システムは、新卒者を対象とした求人が非常に多く、一度離職した人に対してのフォローが十分でないのが現状である。また、社会人向けの短期教育の場が少なく、実務を中心に教育している専門学校が担うべき事柄である。今回のプロジェクトでは、社会人等向けの短期教育プログラムの開発・モジュール化の促進や、教育プログラムの積み上げ(学習ユニット積み上げ方式)の仕組み確立する。

③海外での技術
海外での成功例、失敗例、必要な能力、技術、技能、風習などをカリキュラムに取り入れ、専門科目以外の知識も身に付ける。

④達成度評価
本プロジェクトにおいて重要な内容の一つは達成度を設定・評価することである。いくら優れたモデル・カリキュラムが存在しても、実際にどのくらい理解できたかを判定するうえで、達成度にランクをつけて評価するシステムは非常に重要である。この指標をもとにキャリア段位制度への展開も推進する。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

本プロジェクトは、専門学校 4校、大学 1校、企業 9社の合計 14団体が中心となり、モデル・カリキュラム基準の開発、達成度評価基準の開発、実証講座を行う。

◇ 連携体制

◇ スケジュール(運営工程案)
内容 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
プロジェクト会議     6回
アンケート調査  
           
視察調査・ヒアリング
       
モデル・カリキュラム基準開発  
     
達成度評価基準
   
実証講座        
     
成果発表会               1回
◇ 普及の方策

事業の成果は、全国専修学校各種学校協会の協力のもと専門学校関係者を対象に成果報告会を行い、その普及を図る。成果物は、全国の建設関連分野の専門学校、大学、高専、工業高校約500校に配布する。

◇ 期待される活動指標

本事業の活動は、人材養成における方向性や教育領域を明らかするための調査や協力参加者、参加者数を指標とすることである。具体的には
①アンケート調査
 500社  回収率10%
②現地調査・ヒアリング調査
 海外での企業・現場6社

◇ 成果物

 ①プロジェクト報告書
 ②モデル・カリキュラム基準
 ③達成度評価
 ④授業指導用テキスト(講師用)
 ⑤授業テキスト(受講者用)

◇ 成果目標

本事業の目標は、産学が連携して社会基盤整備分野における産業界の人材ニーズ、人材養成の課題について調査を実施し、育成人材像を設定するとともに、人材養成の課題を明確化し、モデル・カリキュラム基準の開発・達成度評価基準の開発を行い、そのプログラム開発の成果を教育機関において導入することを目標としている。想定として、成果物報告会参加校の5割以上が活用について検討することを目標とする。

(5)事業終了後の方針について(継続性、発展性 等)

本事業終了後、継続性、発展性に向けた取り組みとして

①モデル・カリキュラム基準・達成度評価の開発をもとに、構成機関の専門学校が中心となり実証的な教育を展開し、継続的に検証を行いながら新たな開発に努める

②若年者とは別に、社会人向けの短期教育プログラムを開発し教育プログラムの積み上げにより正規課程の修了につなげることのできる仕組みの構築。また、海外展開を推進する企業の海外派遣技術者の短・中・長期研修を専門学校で行うなどの取り組みにつなげる。さらに、ジョブカードにつながる仕組みを検討する。

③経済団体、企業、専門学校、専門高校、高等専門学校、大学等の教育機関、職業訓練大学校が参加する学習ユニット積み上げ方式の試行導入による履修証明・単位互換等の多様な学習ユニットの開発

この事業をきっかけに、専門学校間の連携、さらに大学、大学校、企業、関係団体との関係を密にし、5年後、10年後を見据えたプログラム開発に努めたい。

成果物