税務・税法|経営基盤強化

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事業計画 税務・税法

1.事業名称

成長分野を支える経理・財務人材のキャリア段位制度の研究・構築

2.職域プロジェクトの名称

経理・財務人材キャリア段位制度研究・構築

関係するコンソーシアムの名称(職域プロジェクトのみ記入)

経営基盤構築コンソーシアム

3.分野名

経営基盤強化

4.代表機関

■ 代表法人

法人名 学校法人 秋葉学園
理事長名 秋葉 英一
学校名 千葉情報経理専門学校
所在地 〒260-0021
千葉市中央区新宿2-5-2

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称 役割等 都道府県名
1 学校法人秋葉学園 委員長 全体統括 千葉県
2 学校法人秋葉学園 千葉情報経理専門学校 調査 千葉県
3 学校法人秋葉学園 東京豊島IT医療福祉専門学校 構築・開発 東京都
4 学校法人武田学園 専門学校ビーマックス 構築・開発 岡山県
5 学校法人岩谷学園 テクノビジネス専門学校 実証 神奈川県
6 学校法人石川学園 大育情報ビジネス専門学校 構築・開発 沖縄県
7 城西大学大学院 構築・開発 千葉県
8 亜細亜大学 実証 東京都
9 日本経営士会 調査 東京都
10 日本商工会議所 調査 東京都
11 大阪商工会議所 実証 大阪府
12 千葉商工会議所 実証 千葉県
13 千葉県中小企業団体中央会 調査 千葉県
14 一般社団法人全国経理教育協会 構築・開発 東京都
15 千葉県経営者協会 実証 千葉県

(2)協力者等

氏名 所属・職名 役割等 都道府県名
有我 明則 公益社団法人東京都専修学校各種学校協会 事務局長 助言 東京都
真崎 裕子 NPO法人私立専門学校等評価研究機構 事務局長 助言 東京都
後藤 孝徳 NPO法人教育支援システム研究機構 事務局長 助言 東京都

(3) 産学官連携コンソーシアムの下部組織 (設置は任意。職域プロジェクトの場合は記入不要)

(注記)本事業は、職域プロジェクトで記入不要ですが、以下の分科会を設置して活動するため、記載して御説明します。

名称( 調査分科会 )
氏名 所属・職名 役割等 都道府県名
高山 佳久 千葉情報経理専門学校 副校長 調査主査 千葉
佐藤 光生 日本経営士会 元会長 調査 千葉
今関 光俊 千葉県中小企業団体中央会 事務局長 調査 千葉
五十嵐 克也 日本商工会議所 事業部長 調査 東京
松井 清 岩谷学園テクノビジネス専門学校 校長 調査 神奈川
名称( 構築・開発分科会 )
武田 結幸 学校法人武田学園 理事長 構築・開発主査 岡山
菊池 正巳 東京豊島IT医療福祉専門学校 校長 構築・開発 東京
竹中 輝幸 全国経理教育協会 事務局 構築・開発 東京
羽淵 信宏 城西大学大学院 教授 構築・開発 千葉

6.事業の内容等

(1)事業の概要

企業の成長・再生に結びつく経営戦略の策定には、迅速かつ的確な意思決定を支える経理・財務人材が欠かせない。この時代、その役割は、定型的・日常的経理業務から、意思決定に役立つ情報を引き出す非定型的・分析的業務にシフトしている。本事業は、産学が連携して、現在の実務ニーズに適合した経理・財務の中核的専門人材の育成スキームを構築し、これを指向する学習者の動機づけになるキャリア段位制度を研究・構築する。

(2)事業の内容について (産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトにおける具体的な取組内容)

経理・財務人材の役割は、定型的・日常的経理業務だけでなく、意思決定に役立つ情報を引き出す非定型的・分析的業務にシフトしている(図1の太線部分)。本事業では、成長分野の企業の経理・財務人材ニーズに適合したキャリア段位制度を構築するために、次の1)~3)の内容を実施する。

図1 (アクセンチュア社資料より)中核的専門人材に求められる役割がシフトしている

1)調査

次の①~③に示す調査を行う。

①公的スキル標準の内容
経済産業省が策定した「経理・財務サービス スキルスタンダード」(以下、「METI-SS」)、中央職業能力開発協会が策定した「職業能力評価基準-経理・財務管理」(以下、「JAVADA-SS」)について、その内容を精査する。

②公的スキル標準と実務のマッチング実態
経理・財務部長クラスを対象としたアンケート、ヒアリングの実施を通じて、公的スキル標準と実務のマッチング実態を調査し、中核的・重点的経理・財務スキルとレベル感を分析する。この結果、Level 3~5の中核人材像を明確にする。

③実践的経理スキルを対象とした検定制度、講習事例等の内容
各種簿記検定、大商ビジネス会計検定、同検定対応委託訓練等の内容を調査し、キャリア段位制度の要素策定の参考とする。

2)制度構築・教育プログラム開発

次の①~④に示す手順で経理・財務人材のキャリア段位制度の構築等を行う。

①キャリア段位制度概要設計
調査の結果を踏まえ、キャリア段位制度の全体像を描き、経理・財務人材に必要なスキル、マインド、知識等をレベルごとに抽出する。

②キャリア段位制度の基礎~中核部分の詳細設計
制度の3要素として次のA~Cを想定し、それぞれの内容を精査する。
A スキル基準...どのような項目についてどれくらいの能力が必要か
B キャリアパス...段位を上がるごとにどのようなパスが考えられるか
C アチーブメントテスト...段位の達成度を判断するための客観的測定基準

③キャリア段位制度の中核部分の教育プログラム開発
カリキュラム、ミニケーススタディ、アチーブメントテストを主要素とした教育プログラムを開発する。

④実証用コア教材の開発
構築したキャリア段位制度とそれに基づく教育プログラムの実効性を検証するために、実証用のミニケーススタディ、アチーブメントテスト等を開発する。

※経済産業省や中央職業能力開発協会が策定した経理・財務人材の公的基準はキャリア段位制度を構築する上で大いに参考となる。ただし、METI-SSやJAVADA-SSにはそれぞれ改善すべき点があり、本事業はこれらの公的基準を資産として活用しつつも、そこに実務ニーズや学習者の学習ニーズを加味したキャリア段位制度を構築するものとして位置づけられる。この考え方を表すと、次の図2のようになる。

図2 公的スキル基準とキャリア段位制度の関係から見た本事業の位置づけ

3)実証

構築したキャリア段位制度とそれに基づく教育プログラムの実効性を確かめるために、実証講座を企画・実施し検証する。現段階で考えている実証講座の要領は次のとおりである。
●対象:キャリア段位二段相当の経理人材
●内容・時間数:
①三段に上るために必要な事項の講義 :eラーニング
②ミニケーススタディを使用したスキル、マインドアップ :eラーニング・協調学習
③アチーブメントテストの実施とそのフィードバック :CBT等

なお、本事業の概略的な流れを図3に示す。この図のとおり、平成24年度は「調査」及び「キャリア段位制度構築」を実施し、「教育プログラム開発」及び「実証」は平成25年度に実施する。

図3 本事業の流れ

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

成長企業においては、適切な経営戦略をタイムリーに打ち出す必要があり、そこでは「税務や財務にも明るく、キャッシュフローの観点から財務諸表を分析できる」経理・財務分野の中核的人材が必要である。
 しかし、経理・財務分野では、簿記の知識を持って入社し、そのまま経理畑のみを歩いた結果、単なる「経理のおじさん(おばさん)」に終始するケースが多く、中核的人材が育ってこない現実がある。図4のように、経理のみのスキルでは、40~50代になっても平均年収は平均以下の水準にとどまっていることからも、多くの企業においてこの傾向があることを推察できる。
 図4のグラフは、経理のスキルを持った人材が、財務や企画面にもスキルを伸ばすことによって中核~上位人材として育てば、企業にとって有用であり、その結果個人としての年収もアップすることを物語っている。

図4

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

キャリアパスを示すことによって、育成する側・される側の両面から人材育成を支援するのが「スキル標準」「能力評価基準」といったもので、経理・財務分野では公的なものとして、次の2つが策定されている。
①経済産業省「経理・財務サービス スキルスタンダード」(METI-SS)
  H16年度~。3つの領域、36の業務を定義、3段階のレベル設定
②中央職業能力開発協会「職業能力評価基準(経営・財務管理)」(JAVADA-SS)
  H16年度~。3つの職務区分、33の能力ユニット、4段階のレベル設定

しかし、これらのSSは必ずしも普及していない。METI-SSは、業務の定義がかなり実践的であり、通常の経理・財務管理職から見れば十分納得できるものであるが、業務定義が詳細過ぎて柔軟性に乏しい。また、H16年度の新規作成以降、まったくメンテナンスがされたおらず、現在のニーズに合わせた改変が必要である。
 JAVADA-SSは、レベル設定がマネジメントにも及んでおり、また、キャリアパスも明示されている点は評価できる。しかし、能力ユニットとして認識される範囲に統一性がなく、能力ユニット=業務というより、能力ユニット=学習科目、すなわち、単なるカリキュラムのようになっているため、実践的でない。

図5 人材育成の観点から見た本事業の背景・意義

また、両者には、「理解している」「自力でできる」といった達成度指標が示されているが、これを客観的に測定するしくみは提供しておらず、導入するとなった場合に運用上の負担が大きいと推察される。簿記の検定試験など、特定の領域に限れば客観的な能力評価の仕組みはあるが、キャリア教育の視点から総合的かつ長期的な視点に立ったテストも存在していない。

このように、両者にはそれぞれ長所・短所があり、それらを実務的なニーズの観点から整理し、共通の欠点である客観的な達成度評価のしくみを構築して有機的に組み込むことで、人材育成の拠り所となる制度を新しく構築可能である。

この新しい制度を、専門学校等の実態に合わせて構築し、キャリア段位制度の骨格とすることにより、実務ニーズに適合した経理・財務の中核的専門人材の育成に貢献できるのではないかと考えられる。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

1)連携体制

連携体制

2)工程表
実施項目等 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 備考 平成25年度
実施委員会           3回  
調査分科会             2回  
構築・開発分科会             2回  
調査          
キャリア段位制度設計        
キャリア段位制度構築                    
実証実験                    
成果報告書取りまとめ                  
成果報告会の実施               1回  
3)普及方策

① 成果報告会の実施
経理系学科をもった専門学校、資格・検定団体等を主対象にして、事業成果の幅広い周知、普及を目的とした成果報告会を実施する。時期は平成25年2月または3月を想定する。
② 事業報告書の作成・配布
事業の内容をまとめた「事業報告書」を作成し、事業内容の周知を図るために、コンソーシアム構成機関を通じて幅広く配布する。
③ 成果のWebサイト上での公開
本校及びコンソーシアム構成機関のWebサイトに本事業の内容を掲載し、周知を図る。

4)期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等

①活動指標
 事業開始当初において次のような指標を定め、活動の指標とする。
 ●調査におけるアンケート実施数
 ●調査におけるヒアリング対象数
 ●各活動の開始時期・終了時期
 ●実証講座の時期、募集人数
 ●実施委員会の開催時期と回数
 ●各分科会の開催時期と回数
②成果目標
 事業開始当初において次のような成果を想定し、目標として定める。
 ●経理・財務の専門人材のキャリア段位制度の概要
 ●同上制度の中核部分(三段~五段)の詳細
 ●同上制度の中核部分における教育プログラム
 ●同上中核部分で用いる諸教材
  ・ミニケーススタディ
  ・アチーブメントテスト等
  ・コンソーシアム参加機関の数
 ●同上制度に関するポータルサイトの役割を果たすWebサイト

(5)事業終了後の方針について(継続性、発展性 等)

① 継続性に関する方針

25年度は、24年度事業の成果を基に教育プログラムを開発し、実証実験を行って、その効果を検証する。その先は、実証の範囲を拡大して制度としての確立を目指す。

② 発展性に関する方針

●普及性
本事業が構築する育成プログラムについて、産学コンソーシアムや本学からの情報公開によって、全国の経理学校に普及を図る。
●発展性 
本事業は、財務、総務といったスタッフ部門の他の人材のキャリア段位制度の構築につながる要素をもっている。経理人材のキャリア段位制度の確立という「縦」の発展と共に、このような「横」の発展にも貢献していきたい。

成果物