自動車組み込み|IT

ホーム >  これからの方向性 >  IT >  自動車組み込み

事業計画 自動車組み込み

1.事業名称

自動車組込み分野の中核的専門人材養成のための実践的教育プログラムの開発と実証

2.職域プロジェクトの名称

自動車組込み分野の実践的教育プログラムの実証

関係するコンソーシアムの名称(職域プロジェクトのみ記入)

IT分野産学コンソーシアム

3.分野名

IT

4.代表機関

■ 代表法人

法人名 学校法人電波学園
学校名 名古屋工学院専門学校
所在地 〒456-0031
愛知県名古屋市熱田区神宮4-7-21

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称 役割等 都道府県名
1 名古屋工学院専門学校 実施委員長・開発 愛知県
2 日本電子専門学校 実施委員・調査・評価 東京都
3 日本工学院八王子専門学校 実施委員 東京都
4 浜松情報専門学校 実施委員・調査 静岡県
5 大阪工業技術専門学校 実施委員 大阪府
6 近畿大学 実施委員・評価 広島県
7 愛知県立大学 実施委員・評価 愛知県
8 株式会社ヴィッツ 実施委員 愛知県
9 株式会社エスワイシステム 実施委員・開発 愛知県
10 株式会社アフレル 実施委員・開発 東京都
11 エキスパートプロモーション 実施委員・開発・調査 東京都
12 株式会社日本教育ネットワークコンソシアム 実施委員・開発・調査 東京都
13 一般社団法人 組込みシステム技術協会 実施委員 東京都
14 一般社団法人全国専門学校情報教育協会 実施委員 東京都

(2)協力者等

氏名 所属・職名 役割等 都道府県名
高田 広章 車載組込みシステムフォーラム 会長
名古屋大学 大学院情報科学研究科 教授
助言 愛知県
鈴村 延保 アイシン株式会社 第一電子系技術部
ソフトウェアPF担当主査(部長格)
助言 愛知県
岡 俊光 アイシン・コムクルーズ(株) 取締役 兼 技術統括部 部長 助言 愛知県
辻村 健治郎 (株)デンソー 電子PF開発部 ソフトウェアPF開発室 室長 助言 愛知県
中村 俊夫 (株)サニー技研 取締役 副社長 助言 兵庫県
田中 憲昭 (株)デンソークリエイト プロジェクトセンター 担当部長 助言 愛知県
澤田  勉 イーソル株式会社 代表取締役社長 助言 東京都
宍戸 文男 株式会社イーソルエンベックス 助言 東京都
鷲崎 弘宜 早稲田大学 理工学術院 准教授 助言 東京都
富田 茂 キャリオ技研株式会社 代表取締役社長 助言 愛知県
黄野 吉博 社団法人日本工業技術振興協会 BCM室室長 助言 東京都
今井 和彦 宮城県産業技術総合センター 主任 助言 宮城県

6.事業の内容等

(1)事業の概要

近年、自動車には多くの「ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)」が搭載されるようになり、それらがネットワークに接続されて互いに制御情報を通信することで、より高度な機能を実現するようになった。
 本事業では、昨年度事業で策定した自動車組込み分野のモデル・モデルカリキュラム基準に基づき、企業と連携した実践的な学習ユニットを開発・整備する。今後更なる進展が予測されるシステムの高度化・複雑化に対応した自動車組込み技術者育成を試行するとともにその実証を行なう。達成度評価の指標を開発し、技術レベルや意識の変化を計測し、企業と連携した実践的な教育プログラムの効果を検証する。
また、企業との連携における課題を抽出し、実行段階における対応を検討する。育成すべき人材像と教育内容が常に更新され、最適化できる仕組み作りと就業後の知識・技術の更新、向上を行なう「学習ユニット積上げ方式」によるアクセスしやすい学習環境について検討・協議し、自動車組込み分野の中核的専門人材養成の新たな学習システムの基盤整備を推進する。

(2)事業の内容について (産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトにおける具体的な取組内容)

高度化、複雑化が進展する自動車組込み産業の人材ニーズに対応した実践的な知識・技術を有する中核的自動車組込み技術者を養成するため、実務経験に相当する演習を行う長期インターンシップ及び企業提案型プロジェクト学習の学習ユニットを整備し、実証検証を行う。企業と連携した実践的教育プログラムの導入における課題等を調査し、継続的な実施と産業界との連携の仕組みを検討・協議し、教育実施の基盤整備を推進する。また、長期インターンシップ及び企業提案型プロジェクト学習による達成度評価の評価指標を開発し、教育プログラムの有効性を検証する。
さらに、実践的学習ユニットの受講に必要な基礎知識・技術、素養等についてモデル・カリキュラム基準を基に整理し、各段階における教育領域やレベルを体系的にまとめたロードマップを作成する。また、ロードマップに対応した達成度評価の評価指標を作成する。実践的な学習ユニットの開発・整備、評価指標の開発、企業連携の継続的な仕組みの検討を通して、自動車組込み分野の中核的専門人材養成の新たな学習システムの基盤整備を推進する。
具体的な取組みは以下のとおり

企業連携の課題調査

目的:長期インターンシップ、企業提案型プロジェクト学習等の企業と連携した学習ユニットの実施について、実施方法、受け入れ企業の課題等を明らかにし、継続的な実施体制整備の構築に活用する。
実施方法  文献及びインターネットによる情報収集・調査・分析

長期インターンシップ学習ユニットの開発

企業と連携した長期インターシップを実施するための教材、運営上の留意点のまとめ等の実務に相当する経験を学習するための教育プログラムを整備する。インターンシップ参加の前提となる知識・技術、素養について明確にし、その内容も整備する教材の範囲とする。また、達成度評価の指標について、実証に参加する学生の変化を計測し、計測結果を次年度に開発を予定する達成度評価の指標に活用する。

企業提案型プロジェクト学習ユニットの開発

企業と連携し、企業提案型のプロジェクト学習を進めるための学習ユニットを整備する。学習ユニットカリキュラムの一貫として、プロジェクト学習の最後に学習内容を発表する場を設定し、学習の目標とするとともに達成度評価のあり方について検討する。発表会での評価指標を精査し、次年度に開発予定する達成度の評価指標に活用する。

自動車組込み技術者ロードマップ開発

専門学校の教育課程及び就業後において、各段階において身に付けるべき技術・知識、素養等を体系的にまとめ、自動車組込み技術者の技術習得の課程をロードマップとする。自動車組込み技術者が将来にわたってキャリア・パスを描き、継続的に知識・技術を更新・向上を目指す仕組みの基盤を整備する。

達成度評価の評価指標の検討

教育の質の向上及び習得した知識・技術が社会で認知され、就業に活かされることを目指した達成度評価の評価指標について検討する。企業インターンシップ、企業提案型プロジェクト学習の参加者の評価や企業の視点等を研究・協議し、今後の学習者の達成度評価指標に活用するとともに、教育活動の評価の仕組みやあり方、運用について検討する。

実証検証

・企業と連携したインターンシップ
目的:開発・整備する学習ユニットを用い、実務経験に相当するような企業インターシップを試行的に実施し、その効果を計測し、検証を行なう。
受講者:本校学生 5名程度
開催地:本校および協力企業
期間:1ヶ月程度(1日6時間~8時間程度×20日間)
時期:平成25年1月

・企業提案型プロジェクト学習
目的:開発・整備する学習ユニットを用いて、企業提案型プロジェクト学習を試行的に実施し、その効果を計測し、検証を行なう。またカリキュラムの一環として、学習成果を発表する発表会を開催し、受講者の達成度を評価する。
受講者:本校学生 20名程度
開催地:本校
期 間:30時間程度 (6時間×5日間)
時期:平成24年11月

・企業提案型プロジェクト学習発表会
目的:カリキュラムの一環として、学習成果を発表する発表会を開催し、受講者の達成度を評価し、評価指標を検証する。
参加者:本校学生及び協力専門学校学生 20名程度
開催地:東京
期 間:12時間程度 (6時間×2日間)
時期:平成24年12月

検討課題

検討課題については、IT分野産学コンソーシアムと連携して、その検討を行なう。
・企業と連携した実践的学習ユニットの継続的な実施と産業界との連携の仕組み及び実行段階における対応を検討する。
・育成すべき人材像と教育内容が常に更新され、最適化できる仕組み作りと就業後の知識・技術の更新、向上を行なう「学習ユニット積上げ方式」によるアクセスしやすい学習環境について、その手法や実施体制について検討する。
・自動車組込み業界に就業した社会人に対しても新たに必要な知識・技術等を更新する機会の設計、関係企業と専門学校等が連携し、現場での就労経験を踏まえたカリキュラム編成・評価等を行えるような評価システムの構築について検討する。

成果の普及

①本事業における成果物及び成果報告書は、全国の関連分野の学科を設置する専門学校約200校、組込み関連企業・団体500社に配布し、その普及と活用を推進する。
②IT分野産学コンソーシアムと協議・連携し、一般社団法人全国専門学校情報教育協会の協力を得てIT分野の職域プロジェクト合同の成果報告会にて成果を報告し、その普及を図る。
③事業の成果をより多くの人に活用いただくため、IT分野産学コンソーシアムの解説するホームページに本事業の取組みや進捗、成果を公開し、その普及を推進する。

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

近年、自動車には多くの「ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)」が搭載されるようになり、それらがネットワークに接続されて互いに制御情報を通信することで、より高度な機能を実現するようになった。
高度化、複雑化に加え、国内でのIT 人材不足や、情報システム開発コスト削減への要請を背景オフショア開発等が拡大したことにより、製品の不具合の発生が大きな課題となっている。
過去5 年間における企業の製品出荷後の不具合発生の状況は、2010 年までは、不具合発生なしの製品が着実に増加してきたが、2011 年では前年から半減している。また、30% 以上の製品で不具合を出す割合も急増している。製品出荷後の不具合の原因の第1位は、「ソフトウェアの不具合」であり、全体の4 割を超える。


製品出荷後の不具合発生製品率の推移
(出典:「経済産業省 平成22 年度組込みシステム産業の実態把握調査」)

こうした課題への対応策として、高いスキルと専門性を備えた自動車組込み技術者の育成は、重要な課題として位置付けられる。産業界では、技術者、プロジェクトマネージャなどのスキルの向上が、自動車組込みシステム開発の課題解決のための有効手段であると高く認識され、人材に対するニーズとなっている。
今後の日本の産業が国際競争力を発展させ、グローバルに発展してゆくことが日本経済にとって必要不可欠であり、そのために環境や変化に対応した新たな学習システムの基盤構築し、産業化の求める人材を育成することが重要である。

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

近年、自動車には多くの「ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)」が搭載されるようになり、それらがネットワークに接続されて互いに制御情報を通信することで、より高度な機能を実現している。自動車の電子制御化が進むに従って、さまざまなニーズが生まれている。

1 ECU数の増加に伴う、車載ネットワークの通信量の増加、複雑化への対応
2 商品性の向上、システムの最適化、コスト削減のための統合的な協調制御
3 機能や性能の向上のためのX-by-Wireシステムへの移行

これまで、各ECUは個別に機能分担されて制御されていた。しかし、近年はさらなる商品性の向上、システムの最適化、コスト削減のため、分散配置されたECU同士がネットワークを介することで車両を統合的に協調制御するシステムが求められている。

X-by-Wireは、機械的な伝達機構で動作している自動車の操作部分をエレクトロニクス部品に置き換える、自動車の構造そのものを根本的に変える技術である。操作部分とアクチュエータを電気的に接続すれば済むため、機械的な部品が大幅に削減され、自動車の設計やレイアウトの自由度は大幅に高まる。例えば、X-by-Wireがステアリングやブレーキに導入された場合、コラムシャフト、油圧機構、パーキング用のケーブルなどの伝達機構が必要なくなる。また、これらを電子制御化することにより、他機構との統合制御に組み込むことがより簡単になり、安全性や快適性の大幅な向上が期待できる。
本事業では、産業界の変化や進展により、変化が予測される組込み技術者に必要な技術や人材像、人材需要等について研究し、企業の求める技術力、素養を持った自動車組込み技術者の育成の基盤整備をする。産業界の求める人材について専門学校が育成すべき人材の領域、範囲、レベルを明らかにし、教育する専門知識、技術、能力、資質等を体系的にまとめる。企業と連携した実践的な学習ユニットにより、高度化・複雑化した自動車組み込みに対応した中核的組込み技術者の養成のための基盤整備を行う。本事業の取組みは、今後の日本における自動車組込み産業が国際競争力を高め、グローバルに発展していくために必要不可欠である。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

連携体制

実施委員会は、専門学校5校、大学2校、企業4社、関連団体2団体の合計13名で組織し、プロジェクトの方針の策定、分科会の進捗管理、検討事項の協議、成果の普及等を行う。
自動車組込み分野の中核的専門人材養成の新たな学習システムの基盤整備について協議し、今後の方向性を策定する。
開発担当者は、専門学校1校、企業3社、業界団体1の5名で組織し、企業と連携した実践的学習ユニット開発・整備及び達成度評価の評価の検討を行い、インターンシップ、企業提案型プロジェクト学習の実施運営を担当する。また、自動車組込み技術者ロードマップ開発を担当する。
調査担当者は、専門学校2校、企業2社で組織し、企業連携の課題調査を担当し、継続的な実施体制整備の構築について資料をまとめる。

工程およびスケジュール
内容 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 備考
実施委員会                 2回  
開発担当者会議               3回  
調査担当者会議               3回  
調査      
         
実践的学習ユニット開発    
       
ロードマップ開発    
       
インタ-ンシップ            
       
企業提案型プロジェクト学習      
           
発表会                   1回  
成果報告会                   1回  
普及方策

①本事業における成果は、報告書として取りまとめ、全国の関連分野の学科を設置する専門学校約300校、IT関連企業・団体500社に配布しその普及と活用を推進する。
②一般社団法人全国専門学校情報教育協会の協力を得てIT分野の職域プロジェクト合同の成果報告会を専修学校フォーラムにおいて実施し、その普及を図る。
③事業の成果をより多くの人に活用いただくため、ホームページを開設し、IT分野産学コンソーシアムの取組み及び職域プロジェクトの進捗、成果を公開し、その普及を推進する。

期待される活動指標(アウトプット)

本事業の活動は、自動車組込み分野の新たな学習システムのモデル構築と質保証の枠組みづくりを推進するためのプロジェクトである。事業の推進における調査や協力参加者、参加機関数、実証の結果等を指標とする。
具体的には以下の通り。

1 協力者、協力機関数
協力者 4名以上、協力機関 4団体以上を指標とする。 

2 実証検証への参加数と達成度
実証検証参加数
インターンシップ 10名以上、企業提案型プロジェクト学習参加者10名以上
発表会参加者 20名以上

3 成果報告会への参加数の指標
専門学校関係者 20名、IT関連企業・団体 4名

成果目標及び成果実績

本事業の目標は、産学が連携して実践的教育プログラム及び達成度評価の評価指標の開発とその実証を行い、自動車組込み分野のロードマップの開発を通して新しい学習システムの基盤整備を推進することである。自動車組込み産業の現状と今後の進展の方向性を整理し、実践的教育プログラムによる人材育成の効果を検証を通して、産学連携による課題の抽出から、実施段階での対応策の検討を進め、産業界の人材ニーズを反映した中核的自動車組込み技術者養成の新しい学習システムの基盤構築を行う。

本事業の成果物は以下のとおり
・長期インターンシップ学習ユニット
・企業提案型プロジェクト学習ユニット
・自動車組込み技術者ロードマップ
・事業報告書

(5)事業終了後の方針について(継続性、発展性 等)

本事業の成果をもとに企業との連携強化を図り、次年度以降も実践的な学習ユニットの実施継続を図るとともに、業界団体等の協力のもと連携企業数、実施専門学校数の拡大を推進する。また、実施段階の課題を整理し、実施における課題の改善を継続的に図る体制を整備する。さらに企業人講師や専門学校教員の育成を行ない、教育を実践する体制の構築を図る。

本事業で実証する学習ユニットを「積上げ方式」によるアクセスしやすい学習環境の構築へ活用し、社会人の継続的な知識・技術の向上の仕組みを試行する。また、達成度評価の評価指標を精査し、社会で評価・認知される評価の仕組みを検討・協議し、キャリア段位制度やジョブカード制度との連携の基盤を整備する。

自動車組込み技術の新しい学習システムの基盤整備を推進し、中核的技術者養成に貢献する。
本事業成果をもとに新たな学習システムの基盤整備を継続、推進するため研究協議を事業終了後においても継続する。このため、本事業の参画メンバーを中心に継続的な活動体制を整備・構築する。

成果物