スマホ(アプリケーション)|IT

ホーム >  これからの方向性 >  IT >  スマホ(アプリケーション)

事業計画 スマホ(アプリケーション)

1.事業名称

スマートフォンアプリ開発技術者育成のための教育プログラム開発と教育環境整備事業

2.職域プロジェクトの名称

スマホアプリ教育プログラム開発プロジェクト

関係するコンソーシアムの名称(職域プロジェクトのみ記入)

IT分野産学コンソーシアム

3.分野名

IT

4.代表機関

■ 代表法人

法人名 学校法人電子学園
学校名 日本電子専門学校
所在地 169-8522
東京都新宿区百人町1-25-4

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称役割等都道府県名
1 日本電子専門学校 実施委員・分科会(開発・支援)委員 東京都
2 トライデントコンピューター専門学校 実施委員・分科会(開発・支援)委員 愛知県
3 東北電子専門学校 実施委員・分科会(開発)委員 宮城県
4 名古屋工学院専門学校 実施委員・分科会(開発・支援)委員 愛知県
5 日本工学院八王子専門学校 実施委員・分科会(開発・支援)委員 東京都
6 電子開発学園 実施委員 東京都
7 大阪市立大学 実施委員 大阪府
8 大阪電気通信大学 分科会(開発)委員 大阪府
9 株式会社アフレル 実施委員・分科会(支援)委員 東京都
10 株式会社ジークラウド 実施委員・分科会(開発・支援)委員 東京都
11 株式会社KEIアドバンス 実施委員 東京都
12 一般社団法人OESF 実施委員・分科会(開発)委員 東京都
13 株式会社 アイ・エス・ビープラット 分科会(開発)委員 東京都
14 株式会社トップゲート 分科会(開発)委員 東京都
15 株式会社アイエスビー東北 分科会(開発)委員 宮城県
16 アスース・ジャパン株式会社 分科会(開発)委員 東京都
17 株式会社ベリサーブ 分科会(開発)委員 東京都
18 株式会社日本教育ネットワークコンソシアム 分科会(開発・支援)委員 東京都
19 一般社団法人全国専門学校情報教育協会 実施委員 東京都

(2)協力者等

氏名所属・職名役割等都道府県名
野地 朱真 尚美学園大学 芸術情報学部 教授 助言 東京都
永井 昌寛 愛知県立大学 教授 助言 愛知県
藤本 光伯 株式会社セガ 開発生産統括本部
研究開発ソリューション本部 CS R&D推進部 副部長
助言 東京都
加藤 俊彦 一般財団法人デジタルコンテンツ協会 企画・推進本部長 助言 東京都
岸原 孝昌 一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム 常務理事 助言 東京都
宮井 あゆみ 公益財団法人CG-ARTS協会 事務局長 助言 東京都
成井 滋 LPI-Japan 理事長 助言 東京都

6.事業の内容等

(1)事業の概要

国内携帯電話メーカーも開発体制をスマートフォン(以下スマホ)中心に移行しており、2015年には携帯出荷に占めるスマホ割合は80%近くなるといわれている。インターネット関連の会社もサービスの中心をスマホのソフトウェア(以下アプリ)に移行してきており、アプリ開発者に対するニーズはますます高まってきている。近年は海外との競争にもさらされており、どの企業も優秀な開発人材の確保に力をいれており、この傾向は今後も続くと予想される。

前年度事業で、企業からはスマホ関連の人材ニーズを、専門学校には教育実施に関わる課題を聞いた。今年度は、その結果に基づき、教育カリキュラムの確立、教員のレベルアップ、実習環境整備について、この分野の進歩のスピードに遅れないことを最大の観点として事業を展開する。

(2)事業の内容について (職域プロジェクトにおける具体的な取組内容)

スマホが劇的に普及している背景には、タッチパネルを利用する新しい操作方法を提供したことにあるといえる。また、膨大な数のアプリにより機能追加やユーザーの好みに合わせたカスタマイズが可能となっており、クラウドサービスを介して活用できるのも大きな特徴のひとつである。最近は、無線LANが利用できるエリアも増え、電話機能よりも携帯コンピュータ機能の利用が主力になっており、パーソナル利用からビジネス利用へのシフトも大きな流れになりつつある。多種多様な機能をもつスマホの普及は、その利用用途の多様性から、業種の垣根無く企業の成長発展を促す機会を創出していくであろう。

スマホと携帯電話の大きな違いは、その搭載されたOSにある。携帯電話はOSや仕様が通信キャリア事業者やメーカーに限定されたものであるのに対し、スマホはパソコン向けのOSをベースにしたものであり、パソコンと同様にアプリの追加や仕様の変更が容易にできる。現在主流となっているスマホ向けのOSは、アップル社(米国)のiPhoneやiPadに搭載されている「iOS」と、国内のキャリア各社のスマホに採用されているGoogle社(米国)の「Android」の2つである。

前年度事業における企業調査では、規模が比較的大きい企業では、開発、企画、デザインとより専門的な知識を求める傾向が強く、規模が比較的小さい企業の場合はよりトータル的な知識を求める傾向があったが、すべての企業でまず第一に開発者の不足をあげていた。iOS上で動くアプリはObjective-C 言語で開発されるのに対し、Android上で動くアプリ開発はJava言語を使用する。よって、教育機関に求められるのは、まずはそのようなプログラミング言語教育である。Java言語は広く普及していてすでに科目開設をしている専門学校も多いので、ユーザの数も多く市場の拡大が期待できるAndroid用のアプリ開発教育には比較的容易に参入しやすいが、Objective-C に関しては教員の育成から始める必要がある。

スマホのアプリ教育の実施にあたって、専門学校に対して課題を聞いたところ、カリキュラムの整備、教員の確保、設備・備品の整備の3点と、進歩の速さに教育内容がついて行けるかに絞られた。そこで、今年度は、Android端末に関する教育カリキュラムの整備、教材とサンプルコードの作成、アプリ開発に必要なWebプログラミングやデータベースの知識・技術の整理、教員への技術教育に関する事業を行う。

具体的な取組み内容

●教育カリキュラムの整備

ベースとなる標準的なカリキュラムの提供を目指し、以下の科目についての育成人材像、シラバス、使用教材、実習方法等をまとめる。

・スマホアプリ開発に必要なJava(30時間)
・スマホアプリ開発に必要なWebアプリケーションとデータベース(30時間)
・Androidで動くアプリ作成演習(30時間)
・HTML5、CSS、JavaScriptを使ったWebページ作成演習(30時間)

●教材とサンプルコードの作成

現在専門学校において、自作教材を準備する時間不足や適した市販教材を見つける困難さが指摘されている。以下の教材と演習用のサンプルコードを作成する。

・スマホアプリ開発に必要なJavaの知識
・Androidで動くアプリのサンプルコード
・HTML5、CSS、JavaScriptを使ったWebページのサンプルコード

●教員への技術教育

教員の技術習得とレベルアップのための集合教育を実施する。

・Androidで動くアプリ作成(3日間)

●施設・設備の整備の支援

実機での実習を行うためには一定数の端末機器を揃える必要があるが、通信キャリア事業者からの調達では通信料の負担がネックとなる。通信キャリア事業者やメーカーと連携して、安価に調達する方法を模索する。

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

企業のニーズに応えるべく、スマホアプリ開発技術者の育成に取り組む専門学校について、全国の情報系専門学校187校にアンケート調査表を送付し、54校(回答率:28.9%)から回答を得たが、何らかの形で養成教育を行っている専門学校は、回答校のうち半数の27校しかなかった。大半は、情報処理科やゲーム学科等の既存の学科・コースにおいて、科目として開講している状況であるが、3校はスマホに特化した学科やコースを設置していた。講習会や研修といった短期間の講座で実施している専門学校も3校あったが、次年度以降は既存の学科・コースでの科目開講に移っていくものと思われる。

いつから教育を始めたかを聞いたところ、50%以上が昨年度(平成23年度)からの開始であることが判った。スマートフォンの普及が急速に伸びたのが最近であることからこの結果は当然のことであろう。現在実施しているアプリ開発科目の教育カリキュラムの開発にどのように取り組んだのかとの問いについては、教員が独自に開発したと回答した学校が24校(85.7%)で、圧倒的に多数であった。企業に依頼したり、企業と教員のコラボレーションで開発したり、市販の教材をベースに構築した学校もあったが、これらは例外的なものと位置づけられる。スマホアプリ関連の知識や技術を有した教員が在籍しているかどうかが、教育を開始できるかどうかの大きなポイントであったようだ。

実際に教育しているOSを聞いたところ、Androidを実施している学校が25校(69.4%)と圧倒的に多く、iOSは8校(22.2%)でiPhone普及率に比べるとかなり低いものであった。この理由は、Android上のアプリ開発のベースとなるプログラム言語がJavaで、教員・教材・実習設備・教育ノウハウの蓄積がある学校が多かったことに依ると推測される。また、組み込み分野等への応用が利きやすいという理由もあると思われる。

このように、非常に不足しているスマホアプリ開発技術者を育成する専門学校の体制は、カリキュラム面、施設・設備面、教員面等においてまだまだ整備されていないのが現状であり、その対策は急務となっている。

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

本事業は、爆発的に増加しているスマホのアプリ開発需要に対応する技術者育成のために、専門学校の教育体制の確立と整備を目的としている。特に、商品の提供サイクルやOSのバージョンアップのスピードが著しく早いことから、それに対応する教材・サンプルコードのリニューアルや技術情報の提供、教員のレベルアップ、学内の施設・設備の更新支援には、常に最新を意識したものが必要である。現在専門学校で実施されている講義のカリキュラムのほとんどは教員が作成しており、その内容の多くは教員独自が獲得してきた知識・技術に基づくものである。育成する人材像がなかなか明確化できず、また今後の変化が読みきれないことから、体系だったカリキュラムとして効果的な教育を提供できるものになっていないのではないかとの指摘があり、本事業で開発するカリキュラムは、そのベースとなる標準的なものであり、大いに期待されている。

専門学校からヒアリングした課題については、本事業の実施で大方の解決が可能であることから、本事業は非常に意義あるものであり、その成果は大きく期待されるものと考えている。

企業からは、現時点ではもっと突出した知識や技術の保有者が求められているが、それはこの分野が黎明期であることが理由であり、今後の開発ニーズの増加を見た場合、中核的な技術者の一定量の輩出が求められるようになると考えられる。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

本事業を推進するために、実施委員会と分科会を構成する。分科会としては、カリキュラム・教材・サンプルコードの開発や教員研修を担当する開発分科会と、情報共有の仕組み構築や施設・設備の整備等を推進する支援分科会の二つを設置し、各事業の実行にあたる。実施委員会は、各分科会の委員長や副委員長、学識経験者等で組織し、分科会の事業実施や会計を管理監督する。

工程およびスケジュール
内容6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
実施委員会                 2回
開発分科会             4回
支援分科会               3回
教育カリキュラムの整備      
 
     
教材開発      
 
   
サンプルコード開発      
 
   
教員への技術教育                   1回
施設・設備の調達企画        
 
     
成果報告会                   1回
普及方策

① 本事業の成果物は、全国のIT分野の学科を設置する専門学校約300校、IT関連企業・団体500社に配布しその普及と活用を推進する。

② 一般社団法人全国専門学校情報教育協会の協力を得てIT分野の職域プロジェクト合同成果報告会(専修学校フォーラム内)において成果発表を行い、その普及を図る。

③ 事業の成果をより多くの人に活用いただくため、IT分野産学コンソーシアムのホームページにおいて、取組み及び職域プロジェクトの進捗、成果を公開し、その普及を推進する。

期待される活動指標

1 教育カリキュラムの整備の科目数   4科目

2 教材開発数   1科目

3 サンプルコード開発 2科目 

4 教員への技術教育  参加教員数 20名以上

5 協力者、協力機関数
  本事業への有識者、業界団体等の協力機関数の指標。
  協力者 4名以上、協力機関 3団体以上を指標とする。

6 成果報告会への参加数の指標
 専門学校関係者 30名、IT関連企業・団体 20名

成果目標及び成果実績

本事業の目標は、スマホアプリ開発技術者育成のための教育プログラムの開発・整備を行い、スマートフォン分野の中核的専門人材養成の新しい学習システムの基盤整備及びその実証である。

本事業の成果物は以下のとおり

・教育カリキュラム4科目
・教材 1科目
・サンプルコード 2科目

(5)事業終了後の方針について(継続性、発展性 等)

変化・進歩の著しい分野であることから、成果物は日々刻々と陳腐化していくことが予想される。常に、最新の状態を持続・発展させるためには、タイムリーにカリキュラムや教材・サンプルコード等の成果物を更新したり、教育支援体制の保持・強化を行っていく必要がある。

本事業参画の専門学校を中心に、次年度以降あらためてコンソーシアムを結成し、他の希望する専門学校等を取り込んで、引き続き自己責任で、カリキュラム・教材の改訂や開発環境の変更に対する圧力に対応して行く予定である。

今年度事業で開発した成果物をベースに、次年度以降にiOS対応のアプリ開発技術者育成の教育プログラム・教材・サンプルコードや、社会人・若年未就職者向け短期職業教育プログラムの開発に取り組む予定である。また、教員に対して最新の技術情報を提供し続ける仕組みつくりや、受講者のモチベーションを高めるためのイベント実施などにも積極的に取り組む予定である。

成果物