アグリビジネス(宮崎版)|食・農林水産

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事業計画 アグリビジネス(宮崎版)

1.事業名称

地域の農業振興に貢献できるアグリビジネス人材育成モデルの構築

2.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの別

職域プロジェクト

産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの名称

アグリビジネス人材育成プロジェクト

関係するコンソーシアムの名称

「食と農を結ぶ産学コンソーシアム(食農コンソーシアム)」

3.分野名

食・農林水産

4.代表機関

代表法人

法人名 学校法人宮崎総合学院
学校名 宮崎情報ビジネス専門学校
所在地 〒 880-0806
宮崎県宮崎市広島2-10-21

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称役割等都道府県名
1 学校法人宮崎総合学院 宮崎情報ビジネス専門学校 取りまとめ 宮崎県
2 学校法人九州総合学院 九州工科自動車専門学校 調査・開発 熊本県
3 学校法人龍澤学館 専門学校盛岡カレッジオブビジネス 調査 岩手県
4 学校法人北杜学園 仙台大原簿記情報公務員専門学校 調査 宮城県
5 学校法人有坂中央学園 中央農業グリーン専門学校 開発・実証 群馬県
6 学校法人三橋学園 船橋情報ビジネス専門学校 開発・実証 千葉県
7 宮崎大学 農学部 開発・実証 宮崎県
8 宮崎県立農業大学校 開発・実証 宮崎県
9 学校法人宮崎総合学院 調査 宮崎県
10 宮崎県農業協同組合中央会 調査 宮崎県
11 宮崎県経済農業組合連合会 調査 宮崎県
12 社団法人宮崎県農業法人経営者協会 開発 宮崎県
13 社団法人宮崎県商工会議所連合会 調査 宮崎県
14 宮崎県中小企業団体中央会 開発 宮崎県
15 宮崎県商工会連合会 開発 宮崎県
16 財団法人宮崎県産業支援財団 調査 宮崎県
17 社団法人宮崎県農業振興公社 調査 宮崎県
18 宮崎市地域雇用創造協議会 調査 宮崎県
19 宮崎県農政水産部地域農業推進課連携推進室 調査 宮崎県
20 宮崎県商工観光労働部工業支援課 調査 宮崎県
21 社団法人宮崎県JA食品開発研究所 調査 宮崎県
22 九州工科自動車専門学校農業人材育成科 実証 熊本県
23 株式会社九州コミュニティーカレッジ 開発 熊本県

(2)協力者等

構成機関(学校・団体・機関等)の名称役割等都道府県名
氏名所属・職名役割等都道府県名
岡崎 富明 宮崎県食品産業協議会 会長 助言 宮崎県
濱田 倫紀 有限会社綾わくわくファーム 代表取締役 助言 宮崎県
梅田 穣 熊本JAかみましき農業協同組合 組合長 助言 熊本県
馬原 耕一郎 (有)山都プランニング 代表取締役 助言 熊本県
江藤 理一郎 財団法人学びやの里 木魂館 事務局長 助言 熊本県

(3) 産学官連携コンソーシアムの下部組織

名称(第一分科会)
氏名所属・職名役割等都道府県名
藤井 征治 九州工科自動車専門学校 農業人材育成科 主査 熊本県
高田 孝一 専門学校盛岡カレッジオブビジネス 助言・評価 岩手県
井上 茂 宮崎県農業協同組合中央会 営農対策部長 助言・評価 宮崎県
後藤 仁俊 財団法人宮崎県産業支援財団 副理事長 助言・評価 宮崎県
田中 保通 宮崎県商工観光労働部工業支援課 課長 助言・評価 宮崎県
名称(第二分科会)
岩村 聡志 宮崎情報ビジネス専門学校 教務部長 主査 宮崎県
鳥居 高之 船橋情報ビジネス専門学校 校長 助言・評価 千葉県
兼瀬 紀弘 九州工科自動車専門学校 校長 助言・評価 熊本県
持原 道雄 宮崎県中小企業団体中央会 専務 助言・評価 宮崎県
上村 忠 株式会社九州コミュニティーカレッジ 顧問 助言・評価 熊本県
名称(第三分科会)
國武 久登 宮崎大学 農学部 副学長 主査 宮崎県
澤口 浩之 中央農業グリーン専門学校 部長 助言・評価 群馬県
黒澤 伸也 宮崎情報ビジネス専門学校 係長 助言・評価 宮崎県
井上 裕一 宮崎県立農業大学校 校長 助言・評価 宮崎県
松岡 宏和 九州工科自動車専門学校 教諭 助言・評価 熊本県

6.事業の内容等

(1)事業の概要

我が国の食料自給率は、カロリーベースで39%となり、さらに低下傾向にある。また、全国の農業従事者約260万人の内、35歳未満はわずかに5%と、後継者不足も深刻な課題である。このような課題を解決し、地域の農業を振興させるためには、農業の6次産業化を推進し、地域ぐるみの取組に貢献できる実践的人材の育成が急務である。

また、宮崎県の農業は、野菜や畜産での全国シェアが高い。特に野菜は、温暖な気候や標高差等を利用して産地が県内全域に形成され、全国有数の野菜産地となっている。ところが、マンゴーや宮崎牛等に比べると、宮崎産野菜(さといも・キュウリ・ピーマン等は出荷量は全国トップレベル)のブランド化は不十分である。マンゴーでの成功事例を他の野菜でも実現することが、宮崎県の農業のさらなる振興につながる。そこで、野菜を中心に、適地適作による生産と、消費者のニーズにあった加工、販売を組み合わせてブランド化し、全国にアピールする仕組みが必要となってくる。

本事業では、このような実情を踏まえ、生産から加工、流通、ビジネス創出をカバーするアグリビジネス人材の育成モデルを構築する。そして、構築した教育プログラムの教育効果や有用性を検証するための実証講座を設計する。さらに、学習者の達成度を評価する手法を検討する。次年度以降、実証講座を宮崎県で実施するとともに、熊本県でも並行的に実施する。このようにして地域による最適な運用方法を探りつつ、その後は対象とする地域にマッチするよう再編成して全国へ普及させ、農業の振興に貢献する。

(2)事業の内容について

本事業では、生産から加工、流通、ビジネス創出までカバーするアグリビジネス人材の育成モデル構築を行う。そのために、以下のような取組を実施する。

①調査
農業系の専門学校や大学、農業大学校、その他の教育機関で実施されている、先進的な研修や講座のカリキュラム・教材に関する情報収集を行う。また、農業法人や食品加工流通企業や関連団体等の協力の下、ヒアリングやアンケート等を実施し、宮崎県における農産物のブランド化や農業の6次産業化に関する成功事例や失敗事例について調査研究を行う。特に事例調査においては、各領域がどのように結び付いてビジネスが成り立っているかを十分に研究し、カリキュラムにも取り入れることを念頭に置く。

②教育プログラム開発
調査結果を基に、以下の手順により1,800時間分のカリキュラムを構築する。

(1)調査結果から、アグリビジネス人材に求められる必要な知識、技術等を洗い出し、知識体系(BOK:Body Of Knowledge)・スキル体系を構築する。
(2)知識体系・スキル体系をもとに、本カリキュラムで育成する人材像や前提条件を定義する。
(3)知識体系・スキル体系の知識や技術・技能を集約し、宮崎のアグリビジネス人材を創出するために新たに必要となる 科目を設定する。
(4)得られた科目間の依存関係を定義する。
(5)各科目を系統化、カリキュラムを構築する。

なお、カリキュラムには以下のような分野を予定している。

分野内容
生産 栽培や畜産に関する基礎知識、土壌、農薬、ITの活用、宮崎県独自の農業、等
加工・調理 地域の主要作物に適した加工法、加工実習、調理法、調理実習、製菓実習、等
流通・販売 マーケティング、流通経路、インターネット販売、販売実習、販売戦略、等
ビジネス創出 起業、ブランド化、6次産業化の先進的事例、等
地域の支援 集落機能維持、鳥獣被害対策、都市との交流、災害対策、宮崎県ならではのアグリビジネス、等

科目に応じて、講義や実習、eラーニング、ケーススタディ、インターンシップ等を組み合わせ、最大限教育効果を高めるような構成とする。また、学習者が対象としたい農業分野に応じて、履修科目を選択できるよう、単位制を採用する。さらに、他の教育機関等で既に学習した内容は、履修を免除するような形式で構築する。

構築したカリキュラムから中核部分を抽出し、教育プログラムの教育効果や有用性を検証するための実証講座を設計する。

また、こうして得られた知識体系やスキル体系をもとに、学習者の達成度評価の手法(ユニット履修評価、ポートフォリオ評価、企業評価、等)も検討する。

(3)事業実績について (連携体制、工程、普及方策、計画時に設定した活動指標(アウトプット)・成果実績(アウトカム)の評価等)

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

農林水産省によると、平成22年度における我が国の食料自給率は、カロリーベースで39%であった。これは、前年度に比べて1ポイント低下している。昭和40年度における食料自給率はカロリーベースで73%であり、これ以降、食料自給率は低下傾向にある。この食料自給率をいかに上昇させるかということが、近年の農業を取り巻く重要な課題の1つとなっている。

また、農家の後継者不足も深刻である。農林水産省の「平成23年農業構造動態調査」の結果によると、平成23年2月1日現在、販売農家の農業就業人口は約260万人であり、平均年齢は65.8歳、35歳未満はわずか5%であるという。先述の食料自給率を高めるためにも、若い世代の農家を増やすことは効果的であり、その対策も急がれる。

さらに、TPP参加への動きにより、安価な海外産農作物の輸入増加に対する国内農家の不安や反発は高まっている。価格だけでなく、品質面でも海外産農作物と競えるような農作物を生産し、流通させていくことが、国内の農業の振興につながる。

以上の課題を解決するためには、農業の6次産業化を推進していく必要がある。そこで、生産から加工、流通、ビジネス創出等に関する知識やスキルを身につけ、農業の6次産業化を推進し、地域ぐるみの取組に貢献できる実践的人材の育成が急務である。

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

先述のような課題を解決するために、例えば、農林水産省は「食と農林漁業の再生~重点施策~」に取り組んでいる。この取組では、「美味しい」「安全」「環境にやさしい」という持ち味を再構築する取組の推進や、需要に応じた農業の実現を目指している。

宮崎県でも、平成23年3月に、宮崎県協同農業普及事業の実施に関する方針として、以下が策定された。

  • 意欲ある多様な担い手への支援
  • みやざきらしい産地づくりと農業の6次産業化等の支援
  • 持続可能な農業生産や農畜産物の安全性確保に向けた支援
  • 活力ある農村の振興に向けた地域ぐるみの取組に対する支援

このように、国や自治体によって様々な取組がなされているが、専門学校は人材育成という面で貢献できるはずである。そこで本事業では、農業法人等でのインターンを含め、新規就農を見据えたカリキュラムを構築する。また、農林水産省には、「青年就農給付金」という制度があり、都道府県が認める道府県農業大学校や先進農家・先進農業法人等で研修を受ける就農者に、最長2年間、年間150万円が給付される。給付条件として認められる教育機関が増え、新規就農まで支援する体制が整うことで、若い世代の農業従事者の増加につながり、6次産業化と合わせて、国内の農業の振興につながっていく。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

事業推進体制

連携体制

工程表
内容8月9月10月11月12月1月2月3月
協議会        
分科会
調査
 
         
教育プログラム開発    
 
 
成果報告会              

※平成25年度に、教材の開発、教員の育成モデルの構築、実証講座の実施等を予定している。

●普及方策

平成25年3月に成果報告会を開催し、教育機関や関連企業・団体等に広く参加を呼びかける。また、事業の経過及び結果を事業報告書にまとめ、全国へと広く配布する。

●期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム等)

○期待される活動指標(アウトプット)

  • 収集した先進的な農業関連の講座・研修事例の数
  • 収集した教材の数
  • ヒアリング実施数
  • 成果報告会の参加者数

○成果目標及び成果実績(アウトカム等)

  • アグリビジネス人材の育成に必要な学習項目や評価項目、評価手法
  • カリキュラムのモデル

(5)事業終了後の方針について

構築したアグリビジネス人材の育成モデルを全国に普及させるため、引き続き平成25年度の委託事業として以下のような内容で申請し、実施を予定している。

●教材の開発
今年度構築した教育プログラムで使用する教材を開発する。教材には、テキストやeラーニング等も組み合わせる。

●教員の育成モデルの構築
指導に当たる教員の育成モデルも構築し、アグリビジネス人材の育成を支援する体制を整える。

●実証講座の実施
構築した教育プログラムから中核部分を抽出し、実証講座として実施する。農業系教育機関に通う学生や、農業生産法人等に所属する若手の農業従事者30名程度を対象とする。受講者アンケートや受講者の達成度評価を実施して、教育プログラムや教材の効果や有用性を検証する。また、本カリキュラムを修了した者には履修証明書を発行し、推進協議会に参画する宮崎県農業法人経営者協会や、宮崎県農業振興公社等の協力の下、農業法人等への就職へつながるような仕組みの構築を目指す。併せて、短期プログラムの構築や、異なる学校種間の単位認定、単位互換等の仕組みの構築を検討する。

●他地域への展開の検討
本教育プログラムは宮崎県における地域性を取り入れたものであるため、他地域へ展開するためには、対象となる地域の特色を十分研究し、カリキュラムに取り入れる必要がある。そのため、まずは熊本県を対象として展開の方法を探り、順次、全国へと汎用化していく方法を検証する。

成果物