グローバルビジネス|クリエイティブ ファッション

ホーム >  これからの方向性 >  クリエイティブ ファッション >  グローバルビジネス

事業計画 グローバルビジネス

1.事業名称

ファッション分野の中核的専門人材養成のための新学習システム構築推進プロジェクト

2.職域プロジェクトの名称

グローバルファッション人材育成プロジェクト

関係するコンソーシアムの名称

クリエイティブ分野における専門人材養成産学コンソーシアム

3.分野名

④クリエイティブ(コンテンツ、デザイン・ファッション等)

4.代表機関

代表法人

法人名学校法人 文化学園
学校名文化服装学院
所在地〒151-8522
東京都渋谷区代々木3-22-1

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称役割等都道府県名
1 文化学園大学 統括 東京都
2 文化服装学院 委員・実証プロジェクト管理 東京都
3 大阪文化服装学院 委員 大阪府
4 ㈲シナジープランニング 委員・成果報告書作成管理 埼玉県
5 (一般社)日本ファッションビジネス協会 委員 東京都
6 ㈱繊研新聞社 委員 東京都

(2)協力者等

氏名所属・職名役割等都道府県名
松田祐之 文化学園大学 教授 実施委員会 統括 東京都
澤谷目童 文化服装学院 教員 実証プロジェクト管理 東京都
吉田 良英 文化服装学院 キャリア支援室職員 助言・カリキュラム検討 東京都
森 慈郎 大阪文化服装学院 理事長 助言・カリキュラム検討 大阪府
坂口 昌章 ㈲シナジープランニング 代表取締役 成果報告書作成・実証コーディネーター 埼玉県
西郷 陸 (一般社)日本ファッションビジネス協会 理事・事務局長 助言・カリキュラム検討 東京都
山地 保 ㈱繊研新聞社 JFW-IFF・PLUG IN 事務局長 助言・カリキュラム検討 東京都
西田 光治 一般財団法人日本ファッション教育振興協会 事務局長 アンケート実施 東京都

 

(3) 産学官連携コンソーシアムの下部組織

6.事業の内容等

(1)事業の概要

ファッション分野において、グローバルな視点ということが重要なキーワードといえる。世界のマーケットを見ても、アジア諸国、特に中国の急成長は目ざましく、日本はこの変革期に対応しうる人材の輩出が急務であるといえる。こういった時代にも対応しうる質の高い人材の育成に取組み、アジアのファッション界をリードする教育システムの基盤整備・構築、達成度評価の確立を目指すためのコンソーシアムを組織し、検討をすすめる。

(2)事業の内容について

昨年度、ファッション分野におけるグローバルビジネスコンソーシアムの方向性を踏襲し、時代に即応したグローバルな人材の養成を目的として、その具体的な教育プログラムを調査・研究・協議しながら職域プロジェクトとして実証していくものとする。23年度、モデルカリキュラムの構築準備を進めてきたが、本年度も継続的に検討し、合わせて実証講座を実施する。ファッション界は、繊維から卸、小売まで多岐に亘って細分化されているが、本年度の事業においてはそういった業界にも目配りをし、産業界からの参画をはじめ、アパレル関係団体、教育界など、多方面から構成するコンソーシアムを組織し、厚みのある連携体制を図る。特にグローバル人材育成のためには、海外におけるマネジメントなどのスキルの向上が必要であり、そのためには世界の文化や風土、市場への理解が不可欠であり、これらを養うための発展的な協議を行っていく。次代に向けた人材養成に取り組むため、下記項目を実施し、グローバルな視点を養う学習システム構築に取り組んでいく。

① 新たな人材需要に応じ、教育機関に求められる課題と対応策を検証し、モデル・カリキュラム基準等を構築していく

② 実践的な職業能力を育成する効果的な学習体系の構築に向けた調査研究を行い、モデル・カリキュラム基準・達成度評価等に反映させる

③ 教育界と産業界の情報交流の場を整備するための仕組みを研究し、モデル・カリキュラム基準等を実験・実践する

④海外、特にアジアに対する成功事例調査などを行い、国の現状や特性を把握、グローバル教育に必要な要素の吸い上げをし、それらを教育システムに落とし込む。

⑤アンケート調査・実地調査などを必要に応じて行い、課題やニーズなどを把握して、日本のファッション人材育成がどうあるべきかを、つぶさに内容を検討、それらをモデル・カリキュラム基準に反映させる。

⑥単位互換制度のシステム確立や、履修証明の認定に関する検討をし、学生が学ぶ環境の整備を行う。
また、これらの目標を達成すべく、以下の体制をとり、職域プロジェクトとして実証を進める

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

本事業が対象とするファッション分野のグローバル人材の育成は急務である。今まで、国内の成熟と共に歩んできた日本のファッション業界であるが、現在では自国だけでは大きな展望がなかなか開けず、海外市場へと展開をシフトしてきている傾向にある。アジア諸国の台頭、特に中国の急速な発展により、世界のマーケットが変化し、その変革期においてグローバルなマネジメントができる人材の育成は急務となっている。昨年度、企業に対して実施したグローバル人材育成のためのアンケートを見ても、必要となる能力に対しては比較的経営者に求められるコミュニケーション力や決断力、マネジメント力が上位にあがっており、トップマネジメントなどの現地能力が求められていることが窺われる(下記参考資料)。しかし、実際にファッション界ではこれらの教育に関して発展途上であり、そういった意味で、教育界と産業界、関係団体が一体となった学習プログラムを構築するこの事業は、グローバル人材の育成において非常に意味性は高く、これからの時代に即応するファッション教育には不可欠であると考える。

【参考資料】平成23年度調査実施 グローバルビジネスについてのアンケート
         設問3-5 グローバル人材に求められる用件について(選択式・複数回答によるポイントで算出)

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

現在のアパレルの直面している問題の根幹は、71年に産業が内需転換して以降、ずっと国内環境だけを相手にしてきたことにある。アパレルは海外を有力マーケットとみなしてこなかった。繊維メーカーや商社は古くから海外に支店を置いてきたが、アパレルは違う対応をしてきた。遅れた部分をどうするかが問題となる。また、小売りという面でこれから大事なのはアジアである。生産物も現地で作られており、素材も、レベルが高いものがいま出来上がってきている。とはいうものの、市場からみれば活躍する日本人材はまだまだわずかである。それには、これからの人たちを送り込むには学生をどのようにして教育して通用する人間にするか、ということがやはり大事なことである。グローバルスタンダードと言われてかなり時間が経っているわけだが、現地の状況を理解し、とりわけアジアの中でもこれから市場の中心となってくる中国と、どのようにしてこれを見ていくのかということを理解させる、そして夢を持たせる、それがキーワードである。昨年度実施アンケートを見ても、グレートチャイナと呼ばれる中国、香港、台湾への日本アパレル企業の海外展開店舗数の割合が半数を占めるなど、これからのファッションビジネスにおいては、アジアの存在を抜きにして語ることはできず、現地での就業にも即対応する骨太な素地を有する人材の輩出が必要であると考える(下記参考資料)。 

【参考資料】平成23年度調査実施 グローバルビジネスについてのアンケート
        設問2-5 貴社の店舗展開数について(選択式・複数回答によるポイントで算出

そのため、これからのグローバルビジネスの中核的専門人材とは、以下のような人物像であると設定し、これらを育成する教育システムが必要であると考える。     

①アジア、特に中国や韓国企業との連携で力を発揮できる人材
②現地のニーズや商習慣を最適化したビジネスモデルの開発ができる人材
③外国人社員をマネジメントできる人材

こういった人材の育成のため、産業界と教育界が一体となって考え、そしてより実践的な教育システムを構築することが、グローバル人材養成のために必要なことであると考える。これら教育システムの確立、さらには評価体制を構築しての普及は、将来のファッション界をリードする、また国際化が進む社会に即応する人材の輩出に繋がり、成長が見込めるファッション分野の中核的人材を養成する結果となることが大いに期待される。さらに、横断的なグローバル人材とはどのような人物なのか、このような視点においても再検討していくことを予定している。その上では、前項でも取り上げた交渉力、また語学力といった基盤となる部分に関しても検討をしていくことが必要といえる。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

連携体制

工程
 7月8月9月10月11月12月1月2月3月
委員会
 
 
講演会              
アンケート調査・分析    
 
         
成功事例調査研究              
成果報告書提出                
実証プロジェクト        
 
 
普及方策

報告書を産学の関係者に配布

全国専門学校情報教育協会と連携し、webによって普及

他、関係するマスコミ各社への協力も依頼し、随時情報を公開していく

 期待される活動指標(アウトプット)

日本ファッション界をけん引し、グローバルに活躍できる人材を育成するための新しいモデルカリキュラムのもと、評価基準と体制を構築、実証する。

【アンケート調査】
ファッションの専門学校・大学等500校程を対象に、グローバル教育の実態を調査。各学校が抱える問題点の抽出を図る。さらに、昨年実施した企業に対するアンケートと照合し、教育界と産業界との認識の差を顕在化し、そのギャップを埋め、カリキュラムの実証に役立てる。   

【海外成功事例調査】
アジアで成功を収めている企業、学校の実態を把握するため、現地への視察調査を行う。視察にあたり、中国上海地域を予定。アジアでの事業展開や求められる経営、ビジネスをするうえでの人材像などを把握し、カリキュラムの実証と評価指標に役立てる。また今後、コアカリキュラムや成績評価等の共通化といった、アジア地域における国際的な質保証の仕組みを構築するための検討を進めるうえでの調査も考えている。

【調査結果の取りまとめとプロジェクト成果の普及】
アジアで成功を収めている企業、学校の実態を把握するため、現地への視察調査を行う。視察にあたり、中国上海地域を予定。アジアでの事業展開や求められる経営、ビジネスをするうえでの人材像などを把握し、カリキュラムの実証と評価指標に役立てる。また今後、コアカリキュラムや成績評価等の共通化といった、アジア地域における国際的な質保証の仕組みを構築するための検討を進めるうえでの調査も考えている。

【評価参加者・機関数】
評価参加者に関しては、産業界より5名程を予定している。そのほか、関係団体にも協力を仰ぎ、評価者として適任とされる有識者にも参加、または紹介をしていただく予定。

成果目標及び成果実績(アウトカム)等

今後ますますグローバル化が進むファッション界において、産業界と教育界、国とが一体となった高度な教育の確立、日本のファッション教育のモデルとして定着を目標に、時代に対応しうる優秀な人材を常に輩出することを目指す。プロジェクトの実証にあたり、まずは両界の各関係団体への周知を徹底、報告書などの配布によって認知化を図り、その上で協力校などに実践を促す。実証の結果をもとにさらなる修正を施しつつ、また周知を図り、最終的に教育界のスタンダード化をはかり、上記人材を永続的に育成するよう努める。また同時に、確固とした評価指標の確立、評価体制の強化など、グローバルビジネス人材育成に必要な質の担保を図り、定着させる。

【評価基準について】
プロジェクトの進行によっては、業界に関わらずグローバルに事業を展開している企業などにも参画していただく予定。審査基準に関しては、産業界を中心とした委員・有識者によって検討をしていき、将来的には日本のグローバルファッションビジネスのスタンダードとして普及させることを目指す。

【その他】
必要に応じ、グローバルビジネスを展開している企業からの有識者を招聘し、海外で事業を展開する上で、異業種も含めた横断的な課題などを考える講演会なども想定している。さらに今後は、グローバル人材教育の視点を考えるうえで、地方、現地とのコンソーシアム体制についても検討していく。

(5)事業終了後の方針について(継続性、発展性 等)

近年、途上国の追い上げが厳しく、大手アパレル企業が中国企業に買収をされるなど、もはやアジア、特に中国との関係は差し迫った状況にまで来ており、かつて日本がアジアの先頭に立って牽引していた時代は過去のこととなりつつある。このような変革期、産業界はグローバル化に対応する人材を欲しており、再び日本がアジアをリードし、世界に発信できる人物の育成が、ファッション教育界の至上の課題となっているといえよう。そのためには、アジアの習慣や風土、トレンド、そして市場の動きを的確に見極め、グローバルビジネスを展開できる能力を養う学習基盤を早急に構築し、実証していく必要があり、日本のファッション界に再び成長、発展をもたらす結果となるといえる。

また今後も、常に変化が予想されるファッション産業であるが、この問題に対しては教育界のみの力では限界があり、産業界、アパレル関係団体の協力を得た、より多角的教育ニーズを常に模索しつつ、試行錯誤しなくてはならない。そういった意味では、ただ事業の終了を持って共同体の解散ということではなく、継続性と永続性を持ち、時代に即応したグローバルビジネス教育プログラムの実証と変革をしていく必要がある。そのためには、コンソーシアムを核として各方面への周知と協力を常に呼びかけ、より強固なファッション教育の確立を目指していくことが必要となるといえよう。

成果物