クリエイティブ(アニメ・漫画)|クリエイティブ アニメ・漫画

ホーム >  これからの方向性 >  クリエイティブ アニメ・漫画 >  クリエイティブ(アニメ・漫画)

事業計画  クリエイティブ(アニメ・漫画)

1.事業名称

 クリエイティブ分野の中核的専門人材養成におけるモデルカリキュラムの開発と評価

2.職域プロジェクトの名称

デザイン視点によるプロダクトマネジメント

関係するコンソーシアムの名称

アニメ・マンガ人材養成産学官連携事業

3.分野名

⑦-2 クリエイティブ(アニメ・漫画)

4.代表機関

代表法人

法人名 学校法人女子美術大学
学校名 女子美術大学
所在地 〒 166-8538
東京都杉並区和田1-49-8

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称役割等都道府県名
1 女子美術大学 総括 東京都
2 NPO法人ADEC(全国美術デザイン教育振興会) カリキュラム開発 東京都
3 日本工学院八王子専門学校 教材・ツール開発 東京都
4 日本デザイン専門学校 カリキュラム開発 東京都
5 中国デザイン専門学校 カリキュラム開発 岡山県
6 島根デザイン専門学校 カリキュラム開発 島根県
7 東京コミュニケーションアート専門学校 教材・ツール開発 東京都
8 大阪総合デザイン専門学校 カリキュラム開発 大阪府
9 一般財団法人日本色彩研究所 カリキュラム開発・教材ツール開発・各種調査分析・報告書作成 埼玉県
10 株式会社中川ケミカル 教材・ツール開発 東京都
11 株式会社LIXIL 教材・ツール開発
カリキュラム開発
愛知県
12 日本色研事業株式会社 教材・ツール開発
カリキュラム開発
東京都
13 株式会社サガワ カリキュラム開発 大阪府
14 株式会社暖丘舎 教材・ツール開発 東京都
15 株式会社グレイスレディ カリキュラム開発 東京都
16 株式会社モーフィング カリキュラム開発 東京都

(2)協力者等

氏名所属・職名役割等都道府県名
長瀬浩明 日本大学芸術学部デザイン科・准教授 評価 東京都
井口博美 武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科・教授 評価 東京都
堀江良典 日本大学生産工学部創生デザイン学科・教授 評価 千葉県
松岡敏生 公益財団法人三重県産業支援センター・主幹 評価・調査・インタビュー 三重県
八木佳子 株式会社イトーキソリューション開発統括部Ud&Eco研究開発室・室長 評価・調査・インタビュー 東京都

6.事業の内容等

(1)事業の概要

日本の製造業が国際競争力をつけるためには、①これまで蓄積されてきた高品質製品製造の技術や感性を活かすこと、②的確なリサーチにより海外マーケットを拡大するとともにユーザーニーズを高品質化製品へ誘導すること、③製造工程の効率化のため企業間や部署間の情報共有化を進めることなどがあげられる。そのために本事業では、製造業における工程の主要なステップについてデザイン視点からマネジメントできる人材を育成する。

(2)事業の内容について

(2)-1 事業のあらまし

本事業「デザイン視点によるプロダクトマネジメント」がめざす職能の概念について示したものが下の図である。

製品製造における主要な業務は大きく4工程に分けて考えることができる。市場動向を探る「リサーチ」、素材・色を含めて製品の形状を設計する「プランニング」、製造から製品管理を担う「プロダクト」、そして広告を含めて販売促進活動を行う「プロモーション」である。

これらのステージは図のように循環性をもつことによって、意匠性や機能性さらにはコスト面においても消費者ニーズに応えつつ、よりグレードの高い製品へと成長していくと考えられる。

そのためには各ステージを見通したマネジメントが必要であり、製品価値の創造に最も関与の大きい「デザイン」の視点によるマネジメントが有効である。

各ステージの製品製造過程における役割を、デザインの視点から解釈すると、「リサーチ」の役割は消費者のデザインニーズを把握することであり、「プロダクト」ではデザイン要件を満たす製品製造と出荷基準の明確化である。さらに「プロモーション」では製品の魅力を消費者に向けて告知することである。また、このサイクルが「プランニング」に求める要件はデータ活用によるデザイン設計である。

この考え方を製品製造の有効なシステムとして捉え、本事業ではこのシステムを具体的に推進できる人材を養成するための教育プログラムを作成する。

(2)-2 本事業の進め方

(2)-3 各ステップの内容

(2)-3-1 関連情報の収集とニーズ別カリキュラム設定指針ガイドの作成

①アンケート・インタビュー調査

<企業インタビュー>
デザイン視点におけるプロダクトマネジメントのニーズや企業が必要とする専門能力についてヒアリングを行う。

<教育機関調査>
ホームページ検索とインタビューにより、関連教科のシラバスと達成目標について、その傾向を把握する。プロダクトマネジメントについて、各教育機関における人材育成の実態について明らかにする。

②先行研究文献調査
プロダクトマネジメントに関する先行研究文献の調査を実施し、関連領域の知見についてまとめる。文献は製造技術やプロセスに関連した研究と人材育成に関連した研究の2つの領域から検索する。

③ニーズ別カリキュラム設定指針ガイドの作成
「アンケート・インタビュー調査」および「先行研究文献調査」の結果から、企業のニーズに応じた人材育成の種類や方向性について整理し、人材育成の指針ガイド集を作成する。

(2)-3-2 カリキュラム基本方針の策定

「アンケート・インタビュー調査」および「先行研究文献調査」の結果から作成したニーズ別カリキュラム設定指針ガイドにより、本カリキュラムの基本方針を策定する。

<デザイン視点によるプロダクトマネジメント>の人材養成に必要な「知識と技能」および「ツールと使用法」について、基本方針を明確にする。

現在、以下の方向性を考えている。

①知識と技能
「リサーチ―実験調査手法」「プランニング―デザイン制作技法」「プロダクト―品質管理手法」「プロモーション―プロモーション手法」

②ツールと使用法
4つのステージ(企業内各部署)や企業間で共通に使用できるツールとして、以下のツールの開発や使用法の標準化を進める。
「カラ-システム」「光沢感スケール」「メタリック(パール)感スケール」「シボ感スケール」 「その他の質感スケール」などである。このツールは教材として使用するがツール制作技術として「3DCG制作技法」をカリキュラムに加える。
これらのツールはデザイン評価を大きく左右する要因となる各要素の客観的表記法として位置付ける。

(2)-3-3 カリキュラム開発

①教科の確定
カリキュラム基本方針に沿って、教科の構成について検討し確定する。現在想定している教科の構成は以下のとおりである。

◇対応職種:デザイナーおよびコーディネイター(中核的専門人材レベル1・2)
プランニング関連教科:デザイン基礎科目<平面構成、立体構成、色彩、CG演習、デッサン>、プロダクトデザイン演習

◇対応職種:各領域のグループリーダー(中核的専門人材レベル3)
リサーチ関連教科:評価手法基礎、統計手法基礎、人間工学概論、感性科学概論
プロダクト関連教科:製造技術慨論、品質管理の基礎技法
プロモーション関連教科:販売促進基礎理論
ツール関連教科:3DCG基礎

◇対応職種:プロダクトマネージャー(中核的専門人材レベル4)
リサーチ関連教科:マーケティングリサーチ演習、フィールドサーベイ演習
プロダクト関連教科:データ活用デザイン演習、品質管理の実際
プロモーション関連技法:販売促進の実際
ツール関連教科:3DCG応用技術

下図は、想定される教科のプログラム全体図である。

②各教科の授業計画
各教科について授業計画を作成する。

③教材開発 

③-1 CGによる素材感スケールの試作
ミクロ的に表面の構造を3DCGで再現し、マクロ的に素材感を系統的に抽出する技法開発に着手し、試作品を制作する。

③-2 試作品を活用した教材制作
様々な質感スケールの試作品のなかから、特定講座のなかで使用が想定される「光沢感スケール」や「品質管理用スケール」などを教材として開発する。

④テキストと指導書の作成
各教科におけるテキストおよび指導書を作成する。

(2)-3-4 カリキュラム評価
カリキュラム開発実務にかかわらない協力者がカリキュラム評価を行う。 

(2)-3-5 カリキュラム案の修正
評価に沿ってカリキュラムを修正する。

(2)-3-6 検証講座の実施

①デザイン教育履修者に対する講座
デザイン教育履修者に対して、本事業で開発した中核的専門人材レベル3の教科を抜粋して検証講座を行う。

②製品管理部門の就業者に対して、デザインの教科を抜粋して検証講座を行う。 

(2)-3-7 評価
中核的人材養成の見地から有意義なカリキュラムであるかどうか、受講生および評価委員に対してアンケート評価を実施する。

(2)-3-8 カリキュラムの修正と今後の課題についてまとめる
検証講座の評価を受けてカリキュラムの修正を行う。本事業で策定したカリキュラム開発について、今後の課題をまとめる。

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

製品製造業務の4つのステージ(リサーチ、プランニング、プロダクト、プロモーション)において、各ステージで業務を遂行するための知識や技能についてスキルアップをめざしていこうとする社会的な動向は強く、各分野の検定が実施されている。

◇リサーチ関連
ビジネスキャリア検定マーケティング(中央職業能力開発協会)
マーケティング・ビジネス実務検定(国際実務マーケティング協会)

◇プランニング関連
プロダクトデザイン検定(日本インダストリアルデザイナー協会)
色彩士検定(NPO法人全国美術デザイン教育振興会)
色彩検定(公益社団法人色彩検定協会)

◇プロダクト関連
ビジネスキャリア検定生産管理プランニング(中央職業能力開発協会)
ビジネスキャリア検定生産管理オペレーション(中央職業能力開発協会)
品質管理(QC)検定(一般財団法人日本規格協会)

◇プロモーション関連
ビジネスキャリア検定マーケティング(中央職業能力開発協会)のなかで扱われている。

<受験者数の事例>
品質管理(QC)検定の受験者数( 日本規格協会事業報告より)

本事業は4つのステージを結ぶことにより、日本の製造業の国際競争力を強化しようと企画したものであり、これらの検定と連携した人材養成も検討することになるので、相互作用による人材需要は一層膨らむものと考えられる。

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

現在の製造関連の企業は各ステージに沿ったかたちで部署が構成されている。

事前に行った企業に対するヒアリングでは、各ステージの業務を実施するスタッフは、そのステージの専門業務に終始することがほとんどで、しかも自分の部署に伝わる方法や判断基準で遂行し、部署間でスムースなコミュニケーションが成り立たないケースの報告もある。より良い製品製作のために、各ステージの目的を掌握し、連続的な視野でマネジメントすることによりこれらの障害を取り除くことができるであろう。

また部署間に生じる障害の極端な例は、海外に工場を持つ企業の、業務従事者の民族差も製造業務におけるコミュニケーション障害の原因となったという報告例である。日本から海外の工場に素材見本と色見本を別々に送り、それらを統合した試作品の製作を依頼したとき、予想から大きく離れた試作品が届いたそうである。細かい色や素材感の違いに意味を見出す日本人に対して、それほどの意味を感じない民族の差であると思われる。このようなケースでは、本事業で提案している「色・素材感スケール」が有効である。主観的な判断の幅ができるだけ小さくなるようなスケールが望ましい。

色はすでに標準化されているので、体系化されたカラーアトラス上で解析することにより、例えば属性別の評価や市場に出ていない色系統に対する評価や新色提案が可能である。素材感を含めた分析ツールの試作や体系化はデータの蓄積を可能にし、これまで勘と経験に頼ってきたデザイン制作に科学的分析の根拠が加わることになる。

ex.測色調査 「カラーアトラス」はデータ収集から解析、カラープランニング、色彩管理、販促、マーケティングリサーチまで共通して使用できる。(右は普及実態調査の経年変化を示したもの)

本企画は、直面する問題点やニーズを抱えた企業と教育プログラム開発を担いさらに学習の場が提供できる教育や研究の機関が連携して初めて達成されるものである。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

①連携体制

②工程
内容7月8月9月10月11月12月1月2月3月
全体会議        
先行研究文献調査  
 
               
アンケート・インタービュー調査企業  
 
               
アンケート・インタービュー調査教育機関  
 
               
アンケート・インタービュー調査分析  
 
               
カリキュラム基本方針の策定  
 
             
講演会                
カリキュラム開発リサーチ関連    
 
       
カリキュラム開発プランニング関連    
 
       
カリキュラム開発プロダクト関連    
 
       
カリキュラム開発プロモーション関連    
 
       
ツール・教材開発  
 
     
評価          
 
   
カリキュラム修正              
 
   
報告書              
 
 
報告会                
③普及方針

本事業で開発する教育シラバスや教材ツールを、HP等を活用して速やかに公開することにより、広く利用されることを期待する。また、教育シラバスや教材ツールを企業に活用してもらい、導入結果を公開することで、より一層の普及へと繋がるものと考える。成功例が示されれば、導入を検討する企業も増加する。

さらに、導入結果等を参考に新たな教材の開発やカリキュラムの補充などを行うことで、教育効果は更に大きなものになると考える。

④期待される活動指標(アウトプット)

④-1企業アンケート
三重県産業支援センターの協力のもと20企業程度を対象に行う。他県の工業試験場などにもアンケート参加の要請を行う。その他LIXIL、ITOKI等の協力機関に対しても実施し、延べ100件程度について調査を予定。

④-2専修学校や大学などに対するアンケート
デザイン系学部を有する大学およびマネジメント系学部を有する大学を対象に実施する。また、全国美術デザイン教育振興会の協力を得て、本事業と関連する専修専門学校に対してアンケートを実施する。主要なアンケート聴取先は以下の通り。

千葉工業大学工学部デザイン科学科
千葉大学大学院工学研究科
日大生産工学部マネジメント工学科/創生デザイン学科
早稲田大学理工学部
慶応大学環境情報学部
東京都立産業技術高等専門学校ものづくり工学科
中国デザイン専門学校
島根デザイン専門学校
日本工学院八王子専門学校
日本デザイン専門学校
大阪総合デザイン専門学校
女子美術大学
日本大学芸術学部
武蔵野美術大学造形学部

④-3インタビュー調査
三重県産業支援センターをはじめとする協力機関に対して、インタビュー調査を実施。

⑤期待される成果実績(アウトカム)

⑤-1分野における社会人学習者の受け入れ数
初年度は1校につき30名、7校で210名の受け入れを想定している。

⑤-2新たな評価体制に参加する機関数(想定)
アンケート、インタビュー調査先から典型的な企業を抽出し、本事業評価を請う。4社程度を予定。

⑤-3産業界、関係団体との連携状況
企業ニーズに合わせた教育プログラムの作成するため、関連する講座についての講習会を適宜開催する。教育界から企業、企業から教育界へ互いに技術・研究指導を実施することで、教育現場と企業間との連携を深める。
教材ツールの作成に関しては、LIXILと共同で開発を進め、ツールとしての機能性と操作性、汎用性、有効性について検証を行う。試作した教材ツールについては、評価体制内で運用し検証を行う。

(5)事業終了後の方針について

キャリア段位制度やジョブカード制度と連動した人材育成事業への運用を進める。

また、製品製造に関する技術や研究は年々新しくなるので、最新の技術や研究の動向についての情報をどこでも取得できるネット環境を整備し、さらにスキルアップ講座を開設することにより継続的で発展的な学習環境を整備した人材養成プログラムとする。

成果物